WordPressでブログを始めるには何が必要?初心者向けにサーバー・ドメイン・テーマの選び方から解説

WordPress

ブログならWordPressで始めた方が良い理由

ブログを始めるだけであれば、アメーバブログやnoteなど無料で活用できるサービスは多くあります。

しかし、無料ブログサービスにはデザインや機能に限りがあり、サービスによっては掲載できるアフィリエイトの制限や禁止されているという制約がある場合があります。

そのため、より自由にブログやサイトを運営していくのであれば、「WordPress(ワードプレス)」の利用が必要となってきます。

WordPressとは2003年から開発されている「CMS(コンテンツ管理システム)」のひとつで、世界中で43%ものブログやサイトの作成に利用されているほどの無料ソフトです。

機能を簡単に追加・拡張できる「プラグイン」が豊富であり、デザインのカスタマイズにも多種多様な「テーマ」があるので、これらを導入するだけでも十分なサイト作成が可能となっています。

WordPressとブログサービスを比較

高い自由度を持ち、操作も簡単なWordPressですが、それゆえに生じるデメリットも一部存在します。

まず、無料ブログなどのサービスと比較すると、自身でSEO対策やシステムのメンテナンスなどを行なわなければいけません。

そして、サーバーやドメインを用意するだけのコストも多少かかってしまいます。

ただ、無料ブログはすべてお任せで利用できるとはいえ、逆に考えると「サービスに依存しているため、順位下落やシステムトラブルも対応してもらうまでは何もできない」という危険性があります。

自身で運営しているのであれば、サーバートラブル以外のほとんどは対応できますが、サービスを利用している場合は運営元が対応してくれるのを待つだけになります。

そして、無料ブログにもドメインの変更やデザイン・機能の追加カスタマイズができる有料プランがある場合もあり、これを利用するのであれば、コストの面で大きな違いはありません。

以上のことから、ブログを運営するのであれば、自分でWordPressを使って作成していくことがおすすめです。

それでは、ブログに関する基本的なことから、WordPressでブログを始めるにあたって、必要な情報・手順を解説していきましょう。

ブログとサイトの違い

まず、「ブログ」と「サイト」の違いについて、それぞれターゲットや期待できる効果が異なっている点から解説します。

簡単に違いについてまとめると、次のようになります。

  • サイト:ひとつのジャンルまたは商品に関する情報を専門的に発信するもの
  • ブログ:ジャンル問わず、検索ワードに合わせた解説コンテンツを中心に公開していくもの

サイトとブログは同じジャンル・商品に関する情報であっても、異なるターゲットに向けた発信をしていくことになります。

そして、このような違いがあることから、それぞれの形式でメリットとデメリットが存在します。

サイト形式のメリット・デメリット

「サイト」と呼ばれるものは、ジャンルを専門的に取り上げ、ターゲットをより絞ったデザイン・構成にして顕在的なターゲットを狙うことを目的としています。

例えば、化粧品に関する解説サイトや企業・サービスのホームページが該当するでしょう。

想定されるユーザーも商品名やそれに関するワードを検索して流入することが考えられ、サイトにもそのジャンルに充実した情報が網羅されているので、購買や申込に繋がりやすいのも特徴です。

ただ、サイト形式で運営するデメリットとしては、ひとつに絞っているために拡張性を損なってしまうことがあります。

もし別の商品やサービス用のページを作るのであれば、サイトを作り直すか、新たにサーバーやドメインを用意して別のサイトを作ることになるので、費用面でのコストが大きくかかる可能性があります。

ブログ形式のメリット・デメリット

サイトに対して、ブログは「コンテンツの面白さ・便利さ」を重視したものになっています。

テーマ・ジャンルをある程度絞って運営することも、もしくは絞らずに多種多様なジャンルを取り扱うことも可能ですので、高い拡張性がメリットとして存在します。

また、ブログのターゲット層は、ある特定のサービスに関する詳しい情報ではなく、「ブログ 始め方」や「Webサイト 作り方」というような潜在的な悩み・疑問を抱えたユーザーになります。

そのため、ブログで公開するコンテンツは、このような潜在的なユーザーが情報を得て、解決に辿り着けるものが好ましいでしょう。

このようなブログ形式を活用した「アフィリエイトブログ」は、ユーザーの問題を解決するためのコンテンツの最後に、シチュエーションに適した商品を紹介して広告収益を得ているのです。

ブログのデメリットとしては、悩みが潜在化しているユーザーの流入が主となるため、サイトと比べると、購買などのアクションが起きにくいことがあります。

そして、流入経路を広げるために、さまざまなキーワードに対するコンテンツを作成していく必要があるので、作業量は多くなります。

初心者にはサイトとブログのどちらがおすすめ?

ホームページの運営が初めてである初心者の場合、特にアフィリエイトを行いたいと考えているのであれば、ブログ形式から始めることをおすすめします。

その理由として、まず、コンテンツ重視で運営できることが挙げられます。

顕在的なターゲットを狙うサイト形式だと、狙うキーワードも「商品名+〇〇」というようなものとなり、検索ワードに商品名が入っている以上、公式サイトや大手通販サイトの方が検索上位に表示されやすいです。

しかし、コンテンツの内容で潜在的なターゲットを狙うことのできるブログ形式であれば、公式サイトと競合することは少なくなります。

また、ブログ形式はジャンルが自由であることも理由のひとつです。

もし公式サイトが潜在的なターゲットまで狙ったコンテンツを作成してきたとしても、そのジャンルからは撤退して、別のジャンルに変更するという戦略も取ることができます。

SEOの知識が無い初心者の状態からいきなりサイト形式で始めたとしても、公式サイトもしくはSEOに強い大手サイトと競争するのは非常に難しいと思われます。

なので、公式サイト・大手サイトが参入していないジャンルやキーワードでもコンテンツが作成可能で、参入してきても切り替えることができる柔軟性を持つブログ形式の方がおすすめになるのです。

WordPressはブログ運用に最適

サイト形式でもブログ形式でも、WordPressを用いて作成することは可能です。

ただ、WordPressの強みとして、「操作のしやすさ」と「自由なカスタマイズ性」があるため、その強みを最大限に活かすのであればブログ形式での運用が最適でしょう。

サイト形式では最初に専門的なコンテンツを作り込んだ後、更新することはあまりありません。

また、ページ単体で完結する形になるので、機能についてもそこまで拡張する必要もないでしょう。

しかし、ブログ形式の場合は都度コンテンツを追加したり、検索順位の結果から内容を変更・修正したりする作業が必要になります。

そして、コンテンツも多くなるため、ユーザーが使いやすいようにする必要があり、さまざまな機能を追加した方が良い場合もあります。

そのため、作業がしやすく、プラグインを活用して自由にカスタマイズできるWordPressはブログ形式の方がより適していると言えます。

WordPressでブログを始める方法

WordPressには実は2種類あり、「WordPress.com」というオンラインサービスと、「WordPress.org」でダウンロードできるソフトがそれぞれ存在します。

操作面では同じであり、コンテンツを作成して投稿するだけであれば、WordPress.comで登録すれば始めることができます。

しかし、WordPress.comはブログサービスと同等のもので、プランによって制限があります。

使用できるテーマも限られており、またプラグインを自由に使うためには「ビジネスプラン」以上の契約が必要です。

料金としてもサーバーやドメインを用意するよりも高くなってしまうため、本格的にWordPressでブログを運用するのであれば、自身でサーバーを契約して「WordPress.org」でダウンロードしたソフトをインストールすることをおすすめします。

ソフトを用いてブログを始める方法としては、簡単にまとめると次の流れになります。

  1. サーバーやドメインなどの環境を用意する
  2. WordPressをインストールする
  3. WordPressのテーマを選んで、記事を作成・公開する

それでは、サーバーなどを用意してWordPressでブログを始める手順について、注意すべきチェックポイントも併せて説明していきましょう。

サーバーを選ぶ

基本的にサーバーは「レンタルサーバー」を利用することになります。

自身でサーバーを自作することも可能ですが、機器の準備費用やサーバーを稼働している間の電気代などを考えると、コストが非常にかかってしまいます。

ただ、レンタルサーバーはさまざまな運営しており、サービスの内容もそれぞれ異なっています。

では、どのような点で比較・検討していけば良いのかというと、基本的に次の3点に注意しておきましょう。

  • ディスク容量
  • サポート体制
  • 利用料金

無料サーバーや安すぎるサーバーだと、ディスク容量が1GBしかなかったり、SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)ではなくHDD(ハード・ディスク・ドライブ)だったりすることがあります。

最初の練習用として割り切ってしまえば問題ないかもしれませんが、ブログとして運用していくのであれば、容量は少なくても10GB程度が必要になってきます。

また、SSDとHDDの違いは主に読み込み速度にあり、ディスク読み込みの速さはホームページの表示速度に関係してきます。

表示速度が遅いページは、検索エンジンによる評価でも悪い結果につながる可能性もあるため、基本的にはSSDを選ぶようにしましょう。

そして、サポート体制は、電話によるサポートやチャット機能があるかなどの、問い合わせに関する手段が充実しているかどうかになります。

メールのみのサポートしかない場合、文面しかないのでわかりにくく、やり取りにも時間がかかってしまう恐れがあるので、あまりおすすめできません。

初めてのホームページであれば、不明な点・疑問点が出てくることも多くあると思います。

その際に問い合わせて、わかりやすく説明してくれるサポートがある方が安心して進められるでしょう。

最後に、料金についてはサーバーのスペックに対して、コスパの良いサーバーを選ぶようにしましょう。

高いスペックが必要だと思って高額なプランを選んでも、サーバーの機能を持て余してしまうことも多々あります。

初心者の場合は月額1,000円以内程度のプランでも十分ですので、その中で「初期費用無料」や「無料お試し期間」など付属の特典があるサーバーを選んでも良いでしょう。

なお、WordPressの利用を前提に考えると、インストールから基本設定まで簡単ステップで完結できる「WordPress簡単インストール機能」のあるサーバーがおすすめです。

ドメインを用意する

ドメインとは、例えば「http://12345.com」や「https://abcde.jp」というURLがある場合、「http://」の後に続く「12345.com」や「abcde.jp」の部分になっています。

ドメインの取得については、基本的にドメイン管理事業者から購入することになります。

ただし、別の誰かが使用しているドメインは購入することができません。

使用したいと考えていたドメインがすでに取得されていないかは、あらかじめ確認しておきましょう。

また、ドメインには新たに取得するほか、中古のものを手に入れる方法もあります。

中古ドメインは以前にホームページの運営で他者が使用していたもので、Googleからすでに一定の評価を得ているために、検索の上位表示が期待できたり、インデックスされるまでにあまり時間がかからなかったりというメリットがあります。

ただ、中古ドメインにはメリットがある分、新規ドメインを購入するよりも費用がかかります。

長期の運用でドメインを育てていくのであれば新規ドメインでも問題ありませんが、すぐにブログへ流入させたいなどという場合には、中古ドメインの利用も選択肢に入れても良いでしょう。

WordPressをインストールする

サーバーとドメインが用意できたら、サーバー内にWordPressをインストールします。

サーバーにWordPressをインストールする方法としては、「FTP接続などでサーバーに直接ファイルをアップロードする方法」か「レンタルサーバーのWordPress簡単インストール機能を使う方法」のどちらかになるでしょう。

ただ、FTP接続はサービスごとに可能な場合と不可能な場合があります。

また可能であったとしても、直接サーバー内のファイルに触れることになるので、誤って必要なファイルを削除してしまうなどのリスクも生じます。

現在では、サーバー契約時にまとめてWordPressをインストールしてくれたり、サービスの管理画面から簡単に設定できたりするサービスも多くあるので、基本的には「WordPress簡単インストール機能」のあるレンタルサーバーを使うようにしましょう。

簡単インストール機能を用いた場合、ユーザー名とパスワード、そしてログイン用URLがサービスから送られてきます。

今後の作業はWordPressの管理画面で行うことになりますので、ログインしてWordPress内部から操作していきましょう。

WordPressにテーマを設定する

こちらで取り上げる「テーマ」とは、コンテンツのジャンルのことではなく、「サイトのデザインや内部構造用のファイルをまとめたセット」のことを指します。

WordPressには入れるだけでサイトのデザインや機能をある程度追加できるテーマというものがあり、管理画面上からファイルをアップロードしたり、インターネットを介してインストールすることができます。

無料で使用できるテーマも上記画像のように非常に多く、他にもブロガーやこれまでホームページを運営してきたプロが監修・作成した「有料テーマ」も存在します。

有料テーマは高いデザイン性を持っていたり、SEO対策が備わっていたりと非常に大きなメリットがありますが、最初のうちは無料テーマで操作を覚えていく方が良いでしょう。

有料テーマの価格帯は5,000円~30,000円程度と安いものではないので、ブログを運営していく中で、より検索順位を改善させたい・デザインにこだわりたいとなった時に利用を検討するのがおすすめです。

記事を投稿・公開する

ブログのテーマが決まったら実際に記事を作成して公開していきます。

まず、WordPress管理画面の左側メニューにある「投稿」から、「新規追加」の項目をクリックします。

すると、下図のような記事の編集画面に切り替わります。

「タイトルを追加」という箇所に記事のタイトルを入力し、その下に文章を入力していきましょう。

文章の入力が済んだら「公開」のボタンを押すだけで、ブログに記事が公開されます。

この状態である程度の日にちが経てば、検索エンジンのクローラーが回遊し、インデックスされて検索順位がつけられるようになります。

実際にインデックスされたかどうかは、「site:【公開した記事のURL】」で検索することで確認することができます。

なお、長期間インデックスされない場合はWordPressの設定で、インデックスしないようにしている場合があります。

管理画面の「設定」から「表示設定」の項目を選択し、下図のように「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」にチェックが入っていると、いつまでもインデックスされないままなので、外すようにしてください。

WordPressでブログを始めるのにかかる費用

WordPressは無料のソフトであり、テーマについても無料のものが多くあるため、サーバーとドメインを用意できればすぐに始められます。

サーバーも「初期費用無料・月額110円」というような格安サーバーもあり、新規のドメインも数十円~数百円で購入可能ですので、始めるだけであれば、費用は500円以内で済ませることもできるでしょう。

ただ、注意点として、非常に安いサーバーはその分スペックも低くなってしまっています。

そして、新規のドメインではインデックスされるまで時間がかかったり、ドメイン自体の評価を上げるために長期間の利用が必要になるなどのデメリットがあります。

そのため、最安値のものを揃えてブログを始めても、サイトへの流入は当分の間期待できず、使い続けているうちにサーバーのスペックが足りなくなってしまうというような状況にもなりかねません。

サーバーは個人利用を目的とした、ある程度のスペックが備わっている500円~1,000円台のプランのものを、ドメインについては1,000円程度の中古ドメインを用いてスタートすると、結果が目に見えるので運営も進めやすいかもしれません。

これでも2,000円~3,000円程度の初期費用で始めることができます。

ブログ運営のノウハウを身に着けた後、より良い中古ドメインを利用したり、有料テーマを使ってみたりと、徐々にコストをかけていくことをおすすめします。

いきなりコストをかけるのではなく、徐々にステップアップを

WordPressでブログを始めることは、無料ブログサービスに比べるとハードルが高く感じられるかもしれません。

しかし、自身で行ったことがそのままブログの検索順位や閲覧数、アフィリエイトを掲載しているのであれば売上にきちんと直結していきます。

ただし、いきなり大量のコストをかけて、高品質なサーバーや中古ドメイン、高い有料テーマを使って始めることはおすすめできません。

Googleの検索エンジンが評価する項目のひとつに「良いコンテンツを評価する」というものもあるため、環境だけを揃えても検索時に上位表示されることは難しいからです。

ブログを多くの人に閲覧してもらうには、SEOに合ったホームページの構造や文章の作成などに関する知識が必要となっていきます。

まず最初は評価されるコンテンツの作り方やSEO対策は何かということを、運営しながら学び、そこで得た経験を基にステップアップしていきましょう。

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