雑記ブログとは?それぞれのブログ形式との違い
「雑記ブログ」とは、簡単にまとめると「不特定多数のジャンル・テーマを用いて情報を発信するブログ」のことを指しています。
よく「日記ブログ」と似たイメージを持たれることもあると思われますが、日記ブログはSEOや情報の網羅性などをあまり加味せず、運営者自身が日々経験した事柄をつづったものです。
そのため、日記ブログは訪れたユーザーを「運営者のファン」とすることに向いており、内容が面白い・興味を惹かれるものであるほど、効果的なものになります。
対して、雑記ブログの方はSEOを踏まえたコンテンツ作成やサイト設計を行うものの、ジャンルやテーマに関しては自由に幅広く取り扱っています。
ユーザーをファンにするといった目的ではなく、「ジャンル問わず、特定の検索キーワードに対して情報を与える」ということが目的になります。
この2つの違いは、コンテンツの作り方にも表れています。
感想や意見程度に収まるものは「日記ブログ」であり、解説や結論まで理論的に述べてくれるものは「雑記ブログ」としてのコンテンツになっていると考えられます。
なお、ひとつのジャンル・テーマに絞って運営されているブログは「特化ブログ」と言われています。
ジャンルを絞ることから、サイト全体の専門性も上がり、検索エンジンからの評価も高くなります。
まとめると、「ユーザーをファン化するブログ」であるか、「設定したジャンルに関する解説を行うブログ」かの違いになります。
その中でも、不特定多数のジャンルで自由にコンテンツを作成できるのが「雑記ブログ」であり、ひとつのジャンルに絞ったものを「特化ブログ」という分け方になります。
この2つにはそれぞれにメリット・デメリットがありますので、その違いは知っておきましょう。
雑記ブログのメリット・デメリット
先にも述べた通り、雑記ブログはジャンルを問わずに取り扱うことができます。
そこから生じるメリットとしては、記事が書きやすかったり、アフィリエイトにおいてはスピード感のある戦略を取ることができたりすることが挙げられます。
逆に、メリットであったことがそのままデメリットにつながっており、特にSEOに関する内容が大きいです。
どのようなサイトでも、キーワードが検索されて表示されなければ、閲覧してもらえません。
雑記ブログを運営する場合は、このデメリットに対してどのように対処していくかが重要となってきます。
では、それぞれの内容をひとつずつ見ていきましょう。
記事のネタが尽きない
アフィリエイトの観点で考えると、検索キーワードの中でも申し込みに至る可能性の高い「コンバージョンキーワード」が重要となります。
コンバージョン(CV)とは、マーケティング用語で「成果」を意味しており、つまりユーザーがアフィリエイト広告を介して商品を申し込むことを指しています。
例えば、「パソコン 安い」や「ベッド おすすめ」など、ユーザーの購入意欲が高いとされる検索ワードがコンバージョンキーワードとされています。
雑記ブログの場合、どのようなジャンル・テーマに関するコンテンツを作成することができるため、コンバージョンキーワードだけを狙っても、ネタ切れになることはほぼありません。
コンバージョンキーワードに限らずとも、ひとつのジャンルで十分なコンテンツ量を用意できれば、また別のジャンルに切り替えるということも容易ですので、ネタ選びで悩むことはないでしょう。
トレンドを追いやすい
ジャンルを絞っていないことから、その都度人気になっている事柄や時事ネタをコンテンツにすることも可能です。
トレンドを追ったコンテンツはそれだけ流入が期待できるため、大量のページビュー(PV:ページが表示されて閲覧された数)を得ることができます。
もし対応するアフィリエイト広告がなくとも、Googleアドセンスのような汎用的に使える広告を掲載しておけば、そちらで収益を出すこともできるかもしれません。
このような手法は「トレンドアフィリエイト」と呼ばれていますが、行うためには情報への高い感度が必要になります。
特化ブログの場合はもしトレンドが発生していても、自身のサイトと関係がありません。
ただ、基本的には「これからトレンドになるであろうネタ」を網羅する必要があるため、トレンドアフィリエイトを狙う場合はコンテンツも大量に作成することになります。
そして、当然ブームが終わればブログへの流入は一気に減るので、トレンドを追ったコンテンツのみのブログにすることはあまりおすすめできません。
専門性に欠けてしまい、SEOで弱い
複数のジャンルにわたってのカテゴリ・コンテンツを展開しているため、検索エンジンからは専門性の低いサイトとして判断され、SEOでは不利になります。
例えば、ひとつのブログで「美容」・「金融」・「旅行」の3ジャンルに関するコンテンツを同じくらいの量で作成していたとすると、ブログ全体としては、何のジャンルに関するブログなのかが分からないでしょう。
また、Googleでも「検索品質評価ガイドライン」が公開されており、その中でも「E-A-T(専門性・権威性・信頼性)」が重視されていることが明記されています。
この専門性とは、専門知識による豊富な情報のほか、サイト全体でもそのジャンルに特化することで高めることができます。
参考:https://seolaboratory.jp/75209/
雑記ブログの形式では、この「E-A-T」の面で欠けてしまって評価を得るのが難しく、検索上位に表示されにくい可能性が高いです。
ジャンルを増やせば増やすほど、専門性は欠けていきますので、せめてジャンルは3~4つ程度の取り扱いにとどめておきましょう。
コンテンツを作り込む必要がある
複数ジャンルを取り扱うことでサイトの専門性が欠けてしまうことを補うため、コンテンツを作り込まなければいけません。
コンテンツを作り込むには、検索ワードに対するユーザーニーズを正しく捉え、関連する情報を網羅し、SEOを踏まえた文章作りが必要です。
そのため、コンテンツ作成に伴う調査や執筆には、非常に労力がかかります。
まったく知識のないジャンルやテーマのコンテンツ作成だと、調査や理解に時間がさらにかかると思われます。
先の専門性にも関係してきますが、コンテンツ作成の面でも、ある程度知識もしくは興味関心のあるジャンルを取り扱うようにすることをおすすめします。
特化ブログのメリット・デメリット
特化ブログのメリットには、ジャンルを絞ることで生じたものが多く、雑記ブログではできなかったことができる形になっています。
そして、ジャンルに特化させたことによるデメリットとしては、SEOよりも運営に関するものが多くなっています。
SEOに関しては雑記ブログよりも簡単になるかもしれませんが、運営を続けていくにはより専門的な知識や調査が必要となり、また特化させたことによるコンテンツ作成が難しく感じることもあります。
こちらの内容もきちんと踏まえたうえで、雑記ブログの形式で始めるか、それとも特化ブログとして進めていくかを決めるようにしてください。
サイトの専門性が上がり、SEOに好影響
雑記ブログの場合はジャンルが複数になることから専門性が欠けてしまいましたが、ひとつのジャンルに絞っている特化ブログであれば、専門性を高めることができます。
そのため、「E-A-T」の観点では評価が高くなることが期待でき、SEOにも良い影響となります。
このことから、検索上位を獲得しやすく、雑記ブログよりもキーワードによっては流入できる可能性があります。
また、関連するコンテンツも充実していることから、ブログの各記事を回遊する可能性も高くなっており、流入してきたユーザーが、コンバージョン用の記事に辿り着いて、申し込みに至るというケースも少なくはありません。
ただし、ジャンルを絞っているからといってコンテンツ量が少なくても良いというわけではなく、そのジャンルに関するコンテンツはある程度の数が必要です。
また、どちらにせよ内容が誤っていては意味がありませんので、正しい情報であるかどうかは十分に注意しておきましょう。
収益化につながりやすい
特化ブログで運営している場合、流入してくるユーザーは基本的に「そのジャンルに強い興味関心がある人」になります。
そのため、ユーザーの購買意欲も高く、アフィリエイトの申し込みが増えて、収益化しやすいとされています。
加えて、コンテンツ同士の関係性も強いことから、回遊率も高い傾向にあります。
もしコンバージョンを狙ったコンテンツ以外に多くの流入が集まったとしても、その中から回遊して申し込みしてくれれば、コンバージョン用のページだけを公開している雑記ブログよりも、申込数を増やすことができるかもしれません。
ただ、ユーザーニーズをきちんと押さえていなければ、いくら特化ブログであってもあまり収益を出せないという結果になります。
コンバージョン用ページは必ず作成し、作り込んだ内容にしておきましょう。
ネタ切れしやすく、ジャンル選びが重要
ジャンルによっては検索キーワードの種類も少なく、コンテンツを何個か作成した時点で、もう書くことがないという事態に陥ってしまう可能性があります。
検索キーワードが少ないニッチなジャンルは、競合が少ないことで検索上位に表示されやすいというメリットはあります。
しかし、そもそも検索ボリュームもなければ、検索キーワードの種類も少ないようなジャンルで特化ブログを始めるのは間違いです。
どのようなジャンルでも、検索キーワードを網羅していけば、いつかはネタ切れになってしまうものですが、特化ブログを運営するのであれば、30本程度のコンテンツを作成できるジャンルでなくてはいけません。
10本未満のコンテンツを書いたら終わりとなってしまうようなジャンルを選ぶのは避けましょう。
ジャンルに関する知識・調査が必要
ひとつのジャンルに特化するため、キーワードによってはより専門的な内容を書かなければいけないということもあります。
調べながら書き進めていくこともできなくはありませんが、実際に作成して検索上位を獲得できても、流入が目に見えて少ないなどの結果になると、モチベーションも下がってしまうでしょう。
サイト全体の評価で見れば、流入がなくとも専門性を高めることにつながるため、決して無駄にはならないものの、それだけの時間と労力をかけてコンテンツを作成し続けていくのは難しいところです。
そのため、特化ブログを続けるには、そのジャンルに関する知識を常に蓄え、知識を得るために細かな調査と時間がかかることは理解しておいてください。
アフィリエイトには雑記ブログと特化ブログのどっちが良い?
まず基本的なこととして、アフィリエイト目的でブログを始める場合には「日記ブログ」の形式で始めることはおすすめできません。
その理由として、コンテンツがアフィリエイトと合っていないためです。
日記ブログの内容のまま、アフィリエイトで商品を紹介しようとすると、その部分だけ途端にセールスライティングに近い書き方になったりしてしまい、逆にファンであったユーザーが離れてしまうという可能性もあります。
ただ使った品を紹介したいというだけでアフィリエイトを掲載していたとしても、雑記ブログや特化ブログに比べると売り込まれているわけではないので、内容に共感したわずかなユーザー層しか購入・契約せず、収益性は他の形式に比べて低くなります。
そもそも、「ユーザーにファンになってもらう」ことを目的としている日記ブログと、「検索されたワードに対する解決策として、商品を紹介する」ことを目的とした雑記ブログ・特化ブログというように目的が異なっています。
では、雑記ブログと特化ブログであれば、どちらの方がアフィリエイトに合っているのでしょうか?
その答えとしては、どちらが特に適しているという違いはなく、「複数ジャンルのアフィリエイトを取り扱うなら雑記ブログ、ひとつのジャンルに絞ったアフィリエイトなら特化ブログ」というように選ぶのが良いと思われます。
雑記ブログはアフィリエイトも同様に、どのような商品でも取り扱うことが可能です。
商品に合わせてコンテンツも作成できるので、報酬単価に合わせてコンテンツを用意するという戦略も取ることもできます。
対して、特化ブログはそのジャンルに合った商品しか取り扱えませんが、専門性が高いことからSEOで有利になっています。
コンバージョンページを作り込んで上位表示できれば、収益を上げられます。
それぞれの特性を踏まえたうえで、アフィリエイトの有無・競合が多いか少ないか・公式や大手ブログなどの競合がいるかいないかを調べて、どちらの形式で始めるのかを選ぶようにしてください。
雑記ブログがアフィリエイトに不向き・稼げないとされる理由
よく「雑記ブログはアフィリエイトに向いていない」だったり、「稼げない」と言われることがあります。
この理由として、雑記ブログという形式であるためのSEOの弱さや、Googleアルゴリズムの変更が関係しています。
これまで述べた通り、現在ではサイトの専門性や権威性が重要となっています。
そのため、専門性を高めることのできない雑記ブログを今から始めるのは、あまりおすすめできないと考えられているのでしょう。
短期的な目線で考えれば、特化ブログの方が専門性を高めるにも短い時間で済み、少ないコンテンツ量で十分なので「稼ぎやすい」という結論になります。
ただ、雑記ブログだから稼げないというわけでもなく、「トレンドアフィリエイト」のような雑記ブログの強みを活かした収益の出し方も存在します。
また、雑記ブログは自由にジャンルを設定できるので、続けやすい・始めやすいというメリットもあります。
サイト運営の基本としては「コンテンツを継続して追加できるかどうか」ということもありますので、どちらの形式であれば運営し続けることができるかを考えた方が良いと思われます。
まずはブログを始めてみること
雑記ブログと特化ブログにはそれぞれメリット・デメリットがありますが、形式以前の問題として、ブログを続けられることが重要になってきます。
稼ぎやすさで言えば特化ブログの方が確かに有利ではあるものの、コンテンツの作成にはジャンルに関する深い知識や緻密なジャンル選びが必要となってきます。
対して、雑記ブログはジャンルを問わずにコンテンツを作ることができるので、初心者にとっては始めやすく、続けやすいと思われます。
最初は雑記ブログで運営していたところ、途中で流入の少ない・申込がされないジャンルを削除し、特化ブログに切り替えるということも可能です。
初めはあまり形式にこだわらず、自分の知っていること・興味のあることでブログを始めて、続けていけるかを試してみてはいかがでしょうか。
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