共有ドメイン・独自ドメイン・サブドメインは何が違う?それぞれのメリット・デメリットを解説

ドメイン

使い方によって変わるドメインの違い

ホームページのURLやメールアドレスとして利用できる「ドメイン」は、さまざまな種類があることに加え、取り扱いによって呼び方が変わります。
その呼び方としては、下記の3つに分けられます。

  1. 独自ドメイン
  2. サブドメイン
  3. 共有ドメイン

実際のところ、③共有ドメインは②サブドメインと種類として同じなのですが、大本となるドメインが何かにより呼び方が変わるため、便宜上異なるものとしておきます。

それぞれの取り扱い方にはメリットとデメリットがあるため、利用するにあたって理解する必要があります。
特徴についても簡単に解説しますので、参考にしてみてください。

独自ドメインとは?

独自ドメインは、ドメイン取得サービスなどから購入・取得して、自分で管理することができるドメインです。

ドメインは同じものは2つとして存在しないため、別の人が使用しているものと同じドメインを使用することは不可能です。
他者が使用していたドメインを使いたいのであれば、その所有者が手放すまで待つしかありません。

このため、自身のみが使用しているドメインとして「独自ドメイン」と呼ばれています。

なお、以前に他の誰かに使用されていたことがあるドメインは「中古ドメイン」と呼ばれ、その時の運用履歴がドメインの評価として残っていることがあります。
新規ドメインに比べて多少高価にはなるものの、運用履歴のないドメインに比べてSEO効果が期待できることから、独自ドメインの中でも中古ドメインを使用した方が良いという場合もあります。

独自ドメインのメリット

独自ドメインは自身で所有することになるため、契約を更新している限り、使い続けることができます。
サーバーを切り替える際にもそのまま持ち込むことができるため、都度サイトのURLを変更する必要がありません。

また、自分のみが利用しているものですので、サイトのテーマに合わせてドメインの専門性を高めることができます。
これにより「検索エンジン最適化(SEO)」においても有利とされています。

独自ドメインのデメリット

独自ドメインは購入と利用を継続する際に費用が発生します。
新規のドメインであれば、数百円~数千円程度の購入費に加え、契約更新は1年ごとに行われ、数百円~数千円の更新費がかかります。

そして、独自ドメインをレンタルサーバー上で使用するための設定作業が必要です。
サーバー事業者によってはDNS設定など多少専門的な知識が必要で初心者には難しい場合もありますので、ご注意ください。

サブドメインとは?

「独自ドメインから派生して作られたドメイン」がサブドメインと呼ばれています。
例えば、「aaa.com」というドメインのサブドメインは「sub.aaa.com」や「subdomain.aaa.com」というように、元となったドメインの前に文字列がついたものです。

元のドメインで作られたサイトと同じテーマで、別のサービスを展開するときなどにサブドメインを利用するといったことが多くあります。

なお、基本的にサブドメインのみを使用するということはできず、自身で独自ドメインを所有しておかなければいけません。

サブドメインのメリット

サブドメインで設定されたサイトは、元のドメイン下で運営されているサイトと別のものとして扱われるため、1つの独自ドメインからサイトを量産することが可能です。

もちろん、サブドメインを作る際には費用が発生しないので、独自ドメインを使用し続けている限り、サブドメインも利用できます。

また、サブドメインの評価は元の独自ドメインから影響を受けるため、十分なドメインパワーを有しているドメインから作られたサブドメインであれば、SEO効果も期待できます。
追加費用無しでドメインが複数使えるということと、独自ドメインの評価を引き継げるというのがメリットとなるでしょう。

サブドメインのデメリット

サブドメインのデメリットとなると、元のドメインの影響を受ける点が逆に悪い面にもはたらく場合があるということ、SSL化に費用・手間がかかるという点が挙げられます。

まず、元のドメインでペナルティを受けるなどの悪い影響を受けた場合、サブドメインにも同様の影響が及びます。
逆にサブドメインから元ドメインへの影響はなく、いくらサブドメインサイトの規模を拡大して評価を得たとしても、メインのドメインには何も関係がありません。

そして、現在では基本的なものとなっている「SSL化」について、メインとなったドメインでSSL化していたとしても、サブドメインを作成した際にはまた改めてSSL化が必要です。
無料SSL証明書というものもありますが、有料のSSL証明書を使ってより強固な証明をしようとすると、追加で証明書を購入しなければならない場合があります。

ドメイン自体には費用はかかりませんが、独自ドメインと同様の手間とSSL化によるコストがかかる場合があるというのが主なデメリットとなっています。

共有ドメイン(基本ドメイン)とは?

「共有ドメイン」または「基本ドメイン」とは、レンタルサーバーやホームページ作成サービスなどを利用した際に使用できる無料のサブドメインのことを指します。

例えば、サービスのURLが「https://rentalserver.com」である場合、共有ドメインは「https://kyoyu.rentalserver.com」となり、これが自分のサイトを表示させるためのURLです。
「kyoyu」の箇所は自分で設定できる場合もありますが、アカウント名がそのまま利用されることが多く、他のユーザーも同様に使用していることから「共有ドメイン」と言われています。

独自ドメインやサブドメインは自身で購入・管理しているものですが、共有ドメインはサービス運営元によって管理されています。

共有ドメインのメリット

共有ドメインのメリットとしては、まず実質無料で使用できるという点です。
レンタルサーバー事業者が用意しているドメインのサブドメインを利用するため、その料金はサーバー利用料に含まれていることとなります。

また、通常ではドメインを利用するにあたってDNS設定やSSL化といった作業が必要ですが、共有ドメインであればあらかじめ設定が済んでいる状態で利用できるため、初心者でも簡単に利用できます。

そして、ドメインパワー自体は元になったドメインから受け継ぐため、ある程度のドメインパワーが期待できる場合があります。

共有ドメインのデメリット

デメリットとしては、サービス側が提供しているドメインであるため、サービスが終了・もしくはドメインが変更となると、その共有ドメインは使えなくなります。
その場合は独自ドメインを取得して、自身で設定しなければいけません。
この際、ドメインが変わるとサイトの評価もリセットされます。

そして、上記に述べた通り、共有ドメインの文字列において、自身で変更できるのは一部です。
サイトのURLを見るとどのサービスを使用しているのかがわかってしまい、ユーザーからすると、URLを見ただけでは何のサイトかわかりにくくなってしまいます。

また、他のユーザーと共有していることになるため、ドメインの専門性が低くなってしまい、ドメインパワーが有ってもSEO上不利になる可能性があります。

運営側の事情に使用が左右される・ドメインの文字列が変更できない・SEO効果が低い可能性があるという3点が共有ドメインのデメリットになるでしょう。

共有ドメインとサブドメインの違い

上記で述べた通り、共有ドメインもサブドメインのひとつではあるのですが、扱いが多少異なります。

  • 共有ドメイン・・・サービスドメインを利用して作られたもの
  • サブドメイン・・・個人が取得した独自ドメインから作られたもの

共有ドメインの場合、サービスに契約したアカウント分しか利用できないため、基本的には1つだけになります。
独自ドメインを所有して作成するサブドメインならば、レンタルサーバーのサービス側で設定されている分の数を利用できます。

また、サブドメインであれば、元々は独自ドメインから作られているため、サーバーを切り替えても同様に使用し続けることができます。

ただ、大本のドメインパワーを引き継ぐという点では同じであるため、新規の独自ドメインから作ったサブドメインを利用するよりも、共有ドメインを使用する方が、SEO効果が高い場合があります。
そして、独自ドメインを所有していなければサブドメインももちろん使えませんので、維持費がかかるといったデメリットもあります。

ホームページにはどのドメインが良いか

サイトやブログなどのホームページを運営するのであれば、基本的には「独自ドメイン」の利用がベストになると思われます。

購入や更新にコストがかかるものの、ホームページを運営する以上、ユーザーに見てもらうには検索順位が重要です。
そのため、SEO対策に最も効果的な独自ドメインを使うのが良いでしょう。

また、サイトで取り扱っているジャンルと親和性が高い文字列のドメインであれば、URLからどのようなサイトなのかをイメージしやすくなります。
ユーザーに対するブランディングを行うという点でも独自ドメインを使用した方が良いと考えられます。

独自ドメイン直下でホームページを構築せずに、切り分けたサブドメインでのみサイトを運営するということもできますが、独自ドメインよりもSEO効果が期待できないため、あまり意味はありません。
サブドメインでサイトを構築する場合は、メインとなるホームページとの相乗効果を狙って作るのが効果的でしょう。

ほか、リスティング広告など、検索流入をあまり重要視しない方法のためにホームページの量産が必要であれば、サブドメイン配下でホームページを作っていくのも良いかもしれません。

共有ドメインについては、さまざまな設定が不要であり、且つ無料で使えるというメリットが非常に大きいため、初めてのサイト運営に向いています。

ただし、途中で独自ドメインに切り替えようとすると、ドメインの統合作業が必要となります。
ドメインの統合作業については下記にて詳しく解説していますので、参考にしてください。

参考:サイトやドメインを統合する方法とは?

用途によってドメインを上手に使い分けよう

レンタルサーバーやホームページ作成サービスを契約すると、共有ドメインがあるおかげで手軽かつ安価にホームページを始めることができます。
しかし、サイトへの集客やブランディングを考えると、基本的には独自ドメインがおすすめです。
共有ドメインは練習用とし、本運用は独自ドメインで、そしてリスティング広告用やメインサイトを拡張するためにサブドメインを使うといったように、用途に合わせた使い分けが重要となってきます。

また、先に述べましたが、独自ドメインには「中古ドメイン」というものもあり、より高いSEO効果が期待できます。

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