カテゴリとタグはどう使い分ける?それぞれの違いとSEOへの影響、設定方法を解説

WordPress

カテゴリとタグの違いとは

WordPress(ワードプレス)を使って誰でも簡単にサイトやブログを作ることができるようになりましたが、検索されたときに上位に表示させるためには「サイトの構造化」が不可欠です。

そのためには「カテゴリ」と「タグ」の設定が必要になります。

ただ、カテゴリとタグは似たようなものに感じるかもしれませんが、その役割は異なっており、適当に設定しても効果は得られません。

それぞれがどういったものかを正しく理解したうえで設定することで、SEO対策にも効果を発揮します。

また、サイト構造がわかりやすくなることで、サイトに訪れたユーザーの使いやすさの向上にもつながります。

本記事ではカテゴリとタグの違いから使い分ける理由、そしてWordPressでの設定方法までを解説していきます。

カテゴリとは

まず、カテゴリというのは、ひとつの分類に記事をまとめたものになります。

カテゴリは縦の階層状に設計するもので、大まかにまとめたメインとなるテーマを「大カテゴリ(親カテゴリ)」、その大カテゴリからより詳しく・細分化してまとめたものを「小カテゴリ(子カテゴリ)」と言います。

例えば最初に、自身のWebサイトを「サイトを作成・運営することに特化して解説するブログ」というテーマで運営を始めるとします。

サイトで触れていく内容としては、サイト作りを始めるためにレンタルサーバーの選び方やドメインの購入方法、WordPressの使い方などを解説していくことになると思われます。

そして、サイトに来訪するユーザーの属性を考えると、「サイトを作る方法を知りたい」という考えだったり、「効果的なサイト運営とは何かを知りたい」という考えで来訪することになるでしょう。

では、テーマとサイトに来訪するユーザー属性を踏まえて大カテゴリを分けてみると、例として次のように分けることができます。

  1. サイト作成方法
  2. サイト運営のコツ
  3. 初心者向け基礎知識

これはあくまで一例であり、作成するコンテンツの内容によって、カテゴリの分け方は変わってきます。

基本的な考え方としては、ユーザーがそのカテゴリを見ただけで、どのような記事がカテゴリの中にあるのかを理解できるように分けるのがポイントです。

そして、①に関連するコンテンツとしては、サイトを立ち上げるのに必要な「レンタルサーバー」や「ドメイン」をテーマにしたものや、サイト作成時に用いる「WordPress」をテーマにしたものがあるでしょう。

ただ、大カテゴリのままでこれらのコンテンツを入れてしまうと、ユーザーとしては見たい記事に辿り着くまでに時間がかかってしまいます。

そこで、下記のように小カテゴリで分けてみると、そのテーマに特化した小カテゴリとなってSEO上の評価も期待でき、ユーザーの使い勝手も改善できます。

A)レンタルサーバー
B)ドメイン
C)WordPress

このように、カテゴリとは分類分けを行うものであり、大カテゴリと小カテゴリを分けることで、それぞれのテーマに専門性を持たせるさせることができます。

なお、カテゴリの設計はサイトを立ち上げる最初に行うもので、関係するカテゴリを追加することはあっても変更することはあまりありません。

カテゴリを変更してしまうことはサイトのテーマをブレさせることにつながり、また関係しないカテゴリを大量に追加してしまうと、サイトの専門性が損なわれる恐れがあります。

最初にサイトのテーマを決め、サイトに専門性を持たせるためにどのようなカテゴリで分けるのが良いかを考えて設定するようにしましょう。

タグとは

カテゴリは縦の階層構造でしたが、タグの場合は「それぞれのコンテンツで関連している内容を結びつけてグループ化する」というように、横のつながりを持たせるものになります。

カテゴリの際に先述した例を用いると、「①サイト作成方法」と「②サイト運営のコツ」のカテゴリで、それぞれ公開しているコンテンツの中に「SEO」に関連する内容を取り上げていたとすると、この「SEO」をタグとして各記事を結びつけることができます。

これにより、ユーザーの利便性を上げることができます。

また、サイトの回遊性を向上することにもつながるので、カテゴリほどではないもののSEOへの効果も期待できます。

カテゴリのような強固な分類分けではありませんが、その分柔軟に設定できることが利点になります。

ただ、タグを乱立させると内部の構造も混雑することになるので、ひとつのコンテンツに対して2つ~3つ程度の設定にしておきましょう。

なお、タグは必ず設定しなければならないというわけではありません。

必要に応じて、カテゴリを補うために設定するようにしていくのがおすすめです。

カテゴリとタグの使い分け方

では、カテゴリで設定した方が良いキーワード・タグで設定した方が良いキーワードにはどのような違いがあり、どうやって使い分ければ良いのでしょう?

実際のところ、キーワードから考えると、カテゴリとタグのどちらにでも設定可能です。

先の例を用いると、「SEO」というカテゴリを設定してそのジャンルの専門性を高めてもよく、「WordPress」というタグで記事の関連性を強くするという考え方もできます。

ただ、カテゴリに設定したところで関連する1つ~2つくらいのコンテンツしか作れないのであれば、タグでグループ化した方が良いでしょう。

何をカテゴリとして設定すべきか・タグとして設定すべきかというのは、どのようなサイトであるかという主なテーマから、カテゴリ内のコンテンツをどれだけ充実させることができるかを考えて設定していくのが良いでしょう。

カテゴリ・タグを利用するときの注意点

カテゴリとタグについて解説してきましたが、実際に設定する際に注意しておいた方が良い点についても説明していきます。

特にカテゴリは、最初に設定してから後で変更することは、サイトのテーマがズレてしまう恐れもあることから、慎重に設定しなければいけません。

これから解説する内容を踏まえて、それぞれ設定するようにしましょう。

記事数が偏るカテゴリにしない

カテゴリを設定した後に記事を作成していくと、取り上げる内容が少ないカテゴリと多いカテゴリに分かれて、偏りが出てしまうこともあります。

このとき、カテゴリに属する記事が少ないものはカテゴリとして不適切で、カテゴリ分けした意味もなくなってしまいます。

カテゴリの分け方で最適なのは、それぞれのカテゴリになるべく均等な本数の記事が含まれる形です。

カテゴリを設定する際は、そのカテゴリ内に何本程度の記事が入るのかを想定し、少ない場合は共通するテーマを含むカテゴリと合わせて、より大きな分類分けができるキーワードをカテゴリにするようにしましょう。

カテゴリとタグの内容を重複させない

例えば、「レンタルサーバー」というカテゴリがあるにもかかわらず、タグにも「レンタルサーバー」というように設定してはいけません。

カテゴリと同じキーワードのタグを設定していた場合、それぞれの一覧ページには重複したリンクが並んでしまいます。

ユーザーとしても、同じ記事が並んでいる一覧があっても使い方に迷うだけで、検索エンジンからも片方が意味のないページと判断されてしまいます。

カテゴリとタグで同じキーワードを用いることは厳禁として、カテゴリで設定していないキーワードをタグとして設定するようにしましょう。

似たようなタグを設定しない

類似したキーワードをタグに設定してしまうと、検索エンジンもどのページを評価すべきかが分かりにくく、ユーザーの利便性も損なうことになります。

例として、「VPS」と「VPSサーバー」というように全く同じ内容のタグや、「おすすめ」と「人気」などの似た意味を持つタグを設定してはいけません。

タグはカテゴリと比べて、柔軟かつ自由に設定できますが、その分以前に作成したタグとかぶってしまうことも多々あります。

ページ数が増えるほど、タグが重複してしまう可能性が高くなるので、リストを作成して管理するといった方法を取ることをおすすめします。

WordPressでの設定方法

WordPress上ではカテゴリやタグを簡単に設定できます。

WordPress管理画面の左側にある「投稿」にカーソルを合わせると、その右側にメニュー一覧が出てきます。

こちらから、「カテゴリ」もしくは「タグ」を選択して、それぞれ設定していきましょう。

カテゴリを作成する

カテゴリの設定は下記画像のように、カテゴリの名前・スラッグ(URL)・親カテゴリ・説明の4か所の入力が必要になります。

「名前」の箇所はページタイトルになるので、こちらにカテゴリ用に準備したキーワードを入力しましょう。

「スラッグ」の欄に何も入力しないと、「名前」で入力したキーワードがそのまま反映されます。

日本語URLとなると、共有された際などに文字化けしてしまうため、英語表記にするのをおすすめします。

また、ひとつ以上のカテゴリを作成しておくと、「親カテゴリ」の箇所で、新規に作成するカテゴリの上位になるものを選ぶことができます。

この際に親カテゴリを設定すると、新規で作成されるカテゴリは、その「子カテゴリ」にすることができます。

何も親カテゴリを設定しない場合は、そのまま親カテゴリとなります。

子カテゴリとする場合にはこちらを設定し、そうでない場合は「なし」の状態で設定を進めてください。

最後に「説明」の箇所はカテゴリページで表示される文章になります。

もし通常の投稿と同じように、画像の挿入やHTMLタグによる装飾を行いたい場合は、「Visual Term Description Editor」というプラグインを入れると、この「説明」欄でも同様の入力ができるようになります。

使用しているテーマごとに入力できる内容が追加されていることもありますが、基本的な入力は以上になります。

すべて設定したら、「新規カテゴリを追加する」のボタンを押して完了になります。

これで自動的にカテゴリページが作られますので、記事の投稿時にカテゴリを選択すると、一覧ページに表示される抜粋された内容が表示されるようになります。

タグを設定する

入力内容としてはカテゴリとほぼ同じですが、タグの場合は「親」になるものが存在しません。

また、投稿時に設定する場合も基本的には選択式ではなく、作成したタグと同じキーワードを入力することで反映される形になります。

そのため、都度タグページを確認するより、何というキーワードでタグを設定したのかを一覧化しておく方が使いやすくなります。

もしくは、タグ管理用プラグインの「Simple Tags」を使えば、ビジュアル形式でタグを設定しやすくなります。

なお、タグの設定は記事投稿画面からも行うことができます。
ただし、スラッグの設定などはできませんので、投稿画面からタグを作成した場合は一度タグ設定画面に移動して、スラッグを設定し直すようにしましょう。

カテゴリとタグを上手に使って、効果的なSEO対策をしよう

カテゴリによる分類とタグによるグループ化は、サイトの専門性やユーザーの利便性を高めるために重要な要素のひとつです。

ただ、カテゴリページやタグページはSEO上ではサイトの回遊性を上げるためのもので、コンテンツとして作り込むものではありません。

そのため、説明欄に大量のコンテンツを入れるよりは、一覧で表示できるコンテンツの数を増やしていくのが優先になります。

そして、タグも大量に設定するのではなく、カテゴリにするものではないものの、コンテンツごとの関連性を強めるためのものです。

管理や見やすさ(可読性)を高めるために便利なプラグインもありますので、それらを活用しつつ、最適なカテゴリ・タグの設計をしていきましょう。

タイトルとURLをコピーしました