WordPressにログインするとき、基本的にはサイトURLに「/wp-login.php」を追加するとログイン画面に行くことができます。
しかし、設定を変更したためにログイン画面に行けずに「404ページ」となってしまったり、画面が真っ白になったりしてしまうことがあります。
ログイン時にはメールアドレスなどのログインIDとパスワードが必要になりますが、忘れてしまってログインできないといった状況もありえます。
ほかにも、サイトが乗っ取られてログイン情報を勝手に変えられてしまう可能性も少なからず存在します。
このように、WordPressにログインできなくなってしまったという事態に陥ることは決して無いことではありません。
今回は、ログインできなくなる状況を回避するために、その原因から対処法も併せて解説していきたいと思います。
WordPressにログインできなくなる状況と原因
WordPressにログインできなくなる状況としては、主に次のことが挙げられます。
- ログインID、パスワードが不明
- エラーでログイン画面に行けない
- リダイレクトループして、画面が真っ白になる
- クッキー(Cookie)の影響でログインが進まない
では、それぞれの内容と対処法について、詳しく見ていきましょう。
ログインIDやパスワードが不明であるときの対処法
よくあるのは、ログイン用に登録していたメールを忘れてしまったり、パスワードを複雑にし過ぎてわからなくなってしまったという場合だと思われます。
ログイン情報はID管理ツールやメモ帳などに控えたり、最初の契約時にレンタルサーバーからログイン情報が記載したメールが届いていれば、きちんと保管しておくことをおすすめします。
なお、パスワードに関してはWordPressのログイン画面から再発行することが可能です。
下記画像にある「パスワードをお忘れですか?」の箇所をクリックすると、再発行画面に行くことができます。
再発行画面では、WordPressに登録してあるメールアドレスを入力すると、そのアドレス宛に新しいパスワードが届きます。
届いていれば、そのメールアドレスをログイン時に使用できますので、新たなパスワードを用いてログインしましょう。
また、サイトが乗っ取られてしまい、これまで使用していたアカウントや管理者アカウントまで改ざんされてしまうという可能性もあります。
サイト乗っ取りの可能性があるのであれば、セキュリティ対策をきちんと取っておきましょう。
WordPressは初期設定の状態では、セキュリティは弱いです。
プラグインなどで対策することができますので、もし特に対策を取っていないようでしたら、下記記事を参考に対策を取るようにしましょう。
※【2021年版】初心者でもできるWordPressのセキュリティ対策とおすすめプラグインへのリンク
ログインできなくなるエラーの種類と対処法
サーバーやWordPress内の設定により、エラーが発生してログインできなくなる状況があります。
主にログイン不可となるエラーと意味は次の通りです。
- 403(forbiddon):ページへの閲覧許可がないとして表示されるエラー
- 404(not found):ページが存在しない・見つからないとして表示されるエラー
- 500(Internal Server Error):サーバー内での処理に不具合が発生して起こるエラー
403エラーが起こる理由としては、WordPressの「index.php」ファイルを削除・別のフォルダに移動してしまったり、「.htaccess」というファイルを編集した際に支障が出てしまったことが主に考えられます。
サーバー内のファイルを直接操作していなければエラーが発生することはないと思われますが、もし403エラーが出た場合は「index.php」ファイルが正しい位置に存在するかを確認したり、「.htacces」ファイルを編集前の状態に戻したりすることで対処可能です。
404エラーは入力したURLが間違っていた際に起こります。
正しいURLを入れ直せば良いだけですが、セキュリティ系プラグインでログイン用URLを変更してないか、注意してください。
最後に、500エラーが起こる原因としては、借りているサーバーが停止してしまっているか、WordPressのテーマやプラグインを更新したことで使用されているPHPのバージョンとサーバーが提供しているPHPのバージョンが合わなくなったことが考えられます。
メンテナンスなどでサーバーが停止しているということもありますので、この場合は公式サイトのお知らせを確認したり、時間が経っても直らないようであれば、問い合わせてみてください。
PHPのバージョンが合っていないときはサーバーの方でバージョンを変更すると、エラーを修正できます。
WordPressで使用しているPHPのバージョンを確認し、サーバー側で同じ・もしくはそれ以上のバージョンに変更できるかを確認してみてください。
リダイレクトがループしてしまうときの対処法
リダイレクトとは、あるURLにアクセスすると別のURLへ転送する仕組みのことです。
これがループしていると、お互いのページへと転送し続けることになってしまうため、一向に表示されなくなってしまいます。
ループが起きる原因としては主に次の3つが考えられます。
- サイトURLの変更
- パーマリンクの設定不備
- リダイレクト系プラグインの不具合
では、それぞれの項目について、対処法を解説していきます。
サイトURL変更によるループが起きている場合
リダイレクトループが起こる原因として、ひとつはWordPressの管理画面上からサイトのURLを変更したことによって起こります。
このようなリダイレクトループを直すにはサーバーへのファイルを直接操作できる環境が必要です。
現在ではレンタルサーバーの多くで「FTP接続」や「ファイルマネージャー」という機能がありますが、そのような機能が無い場合はサーバーの運営元に修正をお願いするしかありません。
では、FTP接続やファイルマネージャーによるサーバー内ファイルへのアクセスが可能である場合、WordPressの関連ファイルにある「wp-config.php」というファイルに下記の文を追加します。
define(‘WP_HOME’,’【自身のサイトURL】’);
define(‘WP_SITEURL’,’【自身のサイトURL】’);
これを加えることで、ログインできるようになると思われますので、管理画面の「設定」からサイトURLを正しいものに修正してください。
ただ、PHPファイルの編集は初心者にはリスクが高く、難しいものですので、作業を行う際には必ず「wp-config.php」のファイルはバックアップを取ってください。
ログインできたら、先ほどのサイトURL設定画面の箇所で以前のURLに戻すことで、リダイレクトループが解消できます。
パーマリンクの設定不全による場合
「パーマリンク」という設定によって、カテゴリページや投稿ページには個別でリンクが割り振られるのですが、ここで設定した内容に不備があるとループすることがあります。
これは「.htaccess」ファイルに不具合が生じているか、サーバー内にあるWordPressに関係するフォルダの階層(ディレクトリ)を変更したことなどが原因として考えられます。
方法としては、このときもサーバー内ファイルを操作できる環境が必要ですが、内部にある「.htaccess」を一旦削除します。
その後、管理画面の「設定」から「パーマリンク」の項目に移動し、特に何も変更することなく、ページ最下部の「設定を保存」のボタンをクリックしてください。
これで新しく「.htaccess」ファイルが生成され、通常通りのログイン画面が表示されるようになることがあります。
プラグインが原因となっている場合
リダイレクトを設定することのできるプラグインがあり、そのプラグインが原因でループしていることもあります。
このときはプラグインを停止するか、削除することで解決可能です。
「/wp-admin/」はリダイレクトループ状態であるものの、「/wp-login.php」であれば正しく表示されるといった場合ならば、ログインして管理画面から再度元々のURLに修正できるでしょう。
しかし、どのログインURLもリダイレクトして表示されない場合は、FTP接続などでサーバー内に入って、直接プラグインのファイル名やディレクトリ名を変更して停止・もしくは削除してください。
Cookieの影響でログインできないときの対処法
ログインIDやパスワードに誤りはないのに、Cookieが原因でログインできないというエラーが表示されることもあります。
Cookieとは、サイトの閲覧履歴やログイン状態などを一時的に保存しておく仕組みです。
WordPressにログインできない際に、Cookieに関するエラーが発生する原因としては、「ブラウザがCookieをブロックしている」もしくは「WordPressに登録しているURLがSSL化されていない」ことのどちらかが多いです。
Cookieがブロックされている場合は、使用しているブラウザの設定から、Cookieを有効化・もしくは受け入れる設定に変更することで対処可能です。
SSL化したURLの未登録に関しては、一度ログインURLを「http://」から始まるものに変えると、ログインできることがあります。
ログインできたら、WordPressの管理画面から、先ほどのURL設定のところに移動し、登録しているサイトURLを「https://」で始まるURLに変更してください。
トラブルにも対応できるようにサーバー選びから慎重に
今回はなるべく簡単な方法で対処法について解説していきましたが、例えばログイン情報の確認として、「phpmyadmin」というツールを使ってサーバーのデータベースに入って調べる方法などもあります。
ただ、レンタルサーバーのサービスとして必ず提供されているものではなく、自身でインストールしなければいけないこともあります。
また、データベースを直接操作したことによって、データが破損してしまうといったリスクもありますので、少なくとも初めてサーバーに触れるような初心者から、「phpmyadmin」などのツールを用いてデータベースを編集することはあまりおすすめできません。
そして、FTP接続などサーバー内のファイルを操作できる機能も、すべてのサービスにあるものではありません。
格安サーバーや無料サーバーでは使えないことも多いため、トラブルが起きた際に対応できるように「phpmyadmin」が利用できるかどうか、FTP接続または同等の機能があるかをサーバー選びの時点で確認しておく方が良いでしょう。
また、セキュリティ不備によって攻撃を受け、改ざんされてしまう可能性もありますので、セキュリティ対策も必要です。
トラブルが起きないように、かつ何かあったときは対処できる準備を整えておくことをおすすめします。
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