インターネットの発展・普及に伴い、個人でブログやアフィリエイトサイトなどを運営する人も多くなりました。誰でもインターネットを通じて情報を発信することができ、そこから収益を得ることも可能です。
そんな中で「サイト売買」が注目を浴びてきています。Webサイトを売ったり買ったりできるこの取引は、一体どのようなものなのでしょうか。
本記事では、個人でもできるサイト売買の方法や取引の際のポイントなどを解説します。
サイト売買とは何か
サイト売買に興味を持ってはいるが、実際に取引をしたことはないという人も多いでしょう。まずは、サイト売買とは何かを整理しておきます。
サイト売買とは
サイト売買とは、その名の通りWebサイトの売り買いに関する取引です。
Webサイトは、その内容や質などによって需要や価値が大きく異なります。その価値を含めたWebサイトそのものを売買することができるのです。サイト売買は「サイトM&A」とも呼ばれます。
個人でのサイト売買も可能
サイトM&Aと聞くと、たいそうな取引に思えるでしょうが、個人が運営するWebサイトを売ることもできますし、個人でWebサイトを買うことも可能です。売り手・買い手ともに個人間で取引できる気軽さもサイト売買の特徴や魅力といえるでしょう。
もちろん企業を絡めた売買も行えます。個人でのサイト売買は、イメージに関しては手作りの雑貨などの売買と大差はありません。
契約などに関しては注意が必要であるものの、気軽にできるようなサービスも整えられているので、サイト売買の初心者でも手軽に行うことが可能です。
売買可能なサイトとは
売買ができるWebサイトの代表例は、ブログやアフィリエイトサイトです。
ECサイトなども売買は可能ですが、個人運営の場合は、やはりブログやアフィリエイトサイトが中心となるのではないでしょうか。サイトのジャンルは基本的に問いません。
収益が発生している、あるいは収益化の見込みが大きければ売買が可能です。「買いたい」と考える人がいるかどうかが最大のポイントとなるでしょう。
サイト売買が活発化している背景
サイト売買が行われるようになったのは、2000年代に入ってからといわれています。それ以降、特に現在ではサイト売買が活発に行われている状況です。
ブログやアフィリエイトサイトがこれほどまでに取引されている理由は、これらのWebサイトが大きな収益を上げられる点にあります。
個人サイトも手軽に取引できる
個人で立ち上げたサイトでも多額の利益を生み出すサイトへと成長するケースは決して珍しくありません。そのようなサイトは市場価値が上がり需要も高まります。
売買することで売る側にも買う側にもメリットが生じるため、その恩恵を受けようと多くの人が参加しサイト売買が活発化しているのです。
個人で手軽に取引できるようになったことも大きいでしょう。特に、サイト売買が行えるサービスや仲介業者が増えたことも、その背景にあります。
そのようなサービスや業者を利用することでM&Aに関する専門知識がなくても売買できるため、物を販売・購入するのとあまり変わらない感覚で取引が行えるのです。
ブログやアフィリエイトサイトを立ち上げ運営した経験がある人であれば、サイト売買サービスの利用も特に難しくは感じないのではないでしょうか。ポイントや注意点さえ押さえておけば、確実に利益を得ながらWebサイトの売買が行えるはずです。
サイト売買の価格相場
ブログやアフィリエイトサイトを売る側にとっては、どの程度の金額で買い取ってもらえるのかが気になるところでしょう。サイト売買の価値や価格は、さまざまな要素を勘案して決定されます。
重視されるのは、やはり売上や利益です。サイト売買の相場で考えると、直近半年から1年ほどの平均月間利益の12〜24カ月分程度となるのではないでしょうか。
このあたりの数字を基本として、Webサイトのジャンルや収益モデルなどを加味しながら売買価格が決定します。
参考:サイト売却の相場とは?サイト売買の実例と高額で売れるサイトの5つの特徴
売主が得られる金額は低めに想定しておくと吉
今後、需要が非常に伸びそうだと判断されれば価格は上がりますし、直近の売上や利益が下がっているようであれば価格が下がることも考えられるでしょう。
サイト売買の相場はこのような計算でおおよその価格を割り出すことが可能ですが、実際に売り手に入ってくる金額は売買方法などにより異なります。
交渉などで価格を下げざるを得ないケースもありますし、サイト売買の仲介業者などを利用した場合は手数料を支払わなければなりません。
売り手が得られる金額は相場よりも少し低めであると想定しておくとよいのではないでしょうか。
サイトを無料で査定してもらえるサービスも
また、サイト売買の仲介業者などが提供する「かんたん無料査定」などと称したサービスを利用し、現在運営しているブログやアフィリエイトの価値を手軽に算出してもらうことが可能です。
それぞれ独自の査定基準で評価しており、あくまでも概算で参考程度とはなりますが、自身で運営しているWebサイトの価値が気になる人は一度利用してみることをおすすめします。
売り手のメリット
サイト売買は、売り手に大きなメリットをもたらします。ブログやアフィリエイトサイトを売るメリットをみていきましょう。
まとまったお金が手に入る
運営しているブログ、あるいは保有しているアフィリエイトサイトを売ることでまとまったお金を手に入れることができます。個人運営のWebサイトでも数百万円以上で取引されることも珍しくはありません。
買い手も含め個人同士であっても数十万円程度であれば、日常的に取引されている規模となるでしょう。
記事数が数十程度のブログでも数万円で、需要があると見込まれれば数十万円で取引されることもあります。売る側にとってまとまったお金が手に入れられることは、サイト売買を利用する最大のメリットとなるはずです。
需要の高いサイトが把握できる
サイト売買を通じて、需要の高いサイトを把握・理解することができます。個人でブログなどを運営している人は、趣味で始めた人が多いのではないでしょうか。
しかし、最近では最初から売る目的でブログやアフィリエイトサイトを立ち上げるケースも珍しくありません。
そのような人たちは趣味や嗜好とは関係なく、需要の高いジャンルや内容のブログを構築する傾向があります。売却時に高い価格をつけてもらえるからです。
サイト売買を利用することで市場価値の高いWebサイトの特徴が理解できれば、それを元に新たなブログの運営などを行うこともできるでしょう。
Webサイトを育てた上での売却を繰り返すことにより、サイト販売を一つの事業とすることも可能なのです。
新しい事業などに着手しやすくなる
個人運営のブログなどを売ることにより、まとまったお金が入り市場のニーズの把握もできます。これらを利用し、新たな事業に着手することも可能でしょう。新規でブログやアフィリエイトサイトを運営しても構いません。
そのほか、起業したり飲食店をオープンしたりなど、手に入れたお金・知識・情報を上手に活用できれば、どのような事業にも着手しやすくなるのではないでしょうか。
また、Webサイトを手放すと同時に、それまでブログ運営などにかけていた手間やコストも同時に手放すことになります。時間も新たに確保できると考えられるため、より次の事業に手をかけやすくなるはずです。
人脈や信頼が得られる
サイト売買を通じて人脈や信頼を得られるメリットもあります。
もし、市場価値の高いWebサイトを構築することができ、適切な価格で売却できれば、サイト運営者としての信頼を得やすくなるでしょう。事業家としての評価を高めることにも繋がるのではないでしょうか。
また、サイト売買の際に欠かせない交渉を通じて人脈を広げることも可能です。広げた人脈を他のビジネスに活かすこともできます。買い取った人がWebサイトの運営や他の事業に精通している人であれば、そこから新たな情報やノウハウも得られるでしょう。
売り手のデメリット
ブログやアフィリエイトを売ることで考えられるデメリットは何でしょうか。想定されるものをいくつかピックアップします。デメリットも考慮しながらサイト売買の利用を検討しましょう。
収益源を失う
ブログやアフィリエイトの運営者の多くは、収益を得ることを目的としてWebサイトを所有しているのではないでしょうか。これまで育ててきて順調に収益を上げていたWebサイトを手放すと、その収入源を失うことになります。
引き換えにまとまったお金は得られるものの、長い目でみれば、そのブログやアフィリエイトサイトをそのまま育てた方が結果的に大きな収益につながった可能性も否定はできません。
新たな事業に着手し集中したい、運営や更新のモチベーションが低下したなどの理由で売るのであれば問題はないでしょう。
しかし、安定的かつ定期的な収入源、そして今後の収益源を失う点に関しては丁寧に考えた上で売却を決断する必要があります。
売却後にサイトの質が下がる可能性がある
どのような思いでブログやアフィリエイトサイトの運営を始めたのかは人それぞれですが、熱心に育てていたのであれば大なり小なり思い入れがあるのではないでしょうか。
そのようなWebサイトでも、売却後は買い手に運営や更新を任せることになります。
買い手の意向や能力などによってはサイトの質が下がる可能性も考えられます。もし、サイトの質が下がれば売り手としては残念な気持ちになってしまうでしょう。
サイト訪問者や利用者が同じような気持ちとなれば、売った側としては申し訳ないという感情も湧いてくるはずです。大事に育ててきたWebサイトであるほど、売却後に感情面でネガティブになる可能性があることは頭に入れておかなければいけません。
手続きなどに手間や時間がかかる
サイト売買は物の売買と仕組みはさほど変わりませんが、形がないものであるからこそ手続きや手間に時間がかかり、煩雑になることもあります。買う側も慎重になっているケースが多く、場合によっては交渉が長引く可能性も出てくるでしょう。
まとまったお金を早めに手に入れたいと考える人にとっては、特にデメリットとなるのではないでしょうか。ブログやアフィリエイトサイトの運営者であれば、売買の仕組みを理解すること自体は難しくはありません。
しかし、多くのケースでは詳細な契約も必要となるため、新たな知識や情報を手に入れることも不可欠となり、その点に面倒さを感じる運営者も出てくる可能性があります。もし、Webサイトの売却を検討しているのであれば、早めに準備に取り掛かる必要があるでしょう。
買い手のメリット
サイト売買における買い手のメリットもみていきましょう。ブログやアフィリエイトサイトを手に入れたいと考えている人はもちろん、Webサイトを売りたいと考えている人もチェックしておく必要があります。
買い手のメリットが理解できれば、どのようなWebサイトに需要があり高く売れるのかもみえてくるはずです。高額での取引を成立させるヒントが得られるでしょう。
収益が見込めるサイトやブログが手に入る
ブログやアフィリエイトサイトの購入時にまとまったお金さえ用意できれば、収益化されており今後も収益が見込めるWebサイトをすぐに手に入れることができます。
ブログやアフィリエイトサイトは、立ち上げたからといって必ずしも収益が得られるようになるわけではありません。
しかし、サイト売買を利用し価値をしっかりと見極めることさえできれば、収益が約束されたWebサイトの入手が個人でもできるのです。購入時に支払った金額以上の利益を短期間で得ることも十分に可能でしょう。
立ち上げや成長にかかる手間や時間を削減できる
ブログやアフィリエイトサイト運営のハードルは、立ち上げや成長に手間や時間が非常にかかってしまう点にあります。すでに運営されているWebサイトを購入することで、これらの手間や時間を大幅に削減できるでしょう。
運営の方向性も決定されているケースが多いので、新たに収益を確保するための工夫をする必要もほとんどありません。立ち上げや軌道に乗るまでにかかるコストも削減可能です。
新規事業を始めたいと考えている人にとって、お金でその事業が購入できると考えれば非常に手軽であり、大きなメリットに感じられるのではないでしょうか。
Webサイトやブログ運営のノウハウが手に入る
他者が運営し、ある程度の成功を収めているブログやアフィリエイトサイトを手に入れることで、Webサイトの運営に関するノウハウや情報を手に入れられる可能性があります。
自身でブログなどを立ち上げた経験がない人にとってはもちろん、すでにWebサイトを運営しているものの結果が出ていないと悩む人にとっても大きなメリットとなるのではないでしょうか。
ノウハウを手に入れ、それを元に購入したブログや既存のアフィリエイトサイトなどをさらに成長させていくことができます。
また、新たに立ち上げるWebサイトなどにも活かすことができ、うまく成長させることができれば、今度はそれを売ることで大きな利益を獲得することも可能でしょう。
買い手のデメリット
Webサイトを購入する側にも、当然デメリットが発生する可能性があります。人によって感じ方などは異なりますが、購入前にブログなどを買うことのデメリットを押さえておきましょう。
最初にまとまった資金が必要
サイトの購入には、ある程度の資金が必要です。交渉や契約によっては分割での支払いも可能ですが、サイト売買は基本的に一括での取引となります。
必要な資金が用意できなければ、手持ちの資金量に見合ったブログやアフィリエイトサイトしか購入できません。
収益性やジャンル、需要などによりサイトの価格は異なりますが、安い価格のサイトは上記のメリットを享受することが難しくなります。
収益が見込め、成長の手間や時間も削減でき、良質なノウハウが得られるサイトを手に入れるためには大きな資金を最初に用意する必要があるのです。
また、収益性の高いWebサイトは需要が高く、他の人や企業も購入に積極的になります。価格が上がることも考えられるため、まとまった資金とともに決断力も必要になってくるでしょう。
収益を上げ続けられるかは不透明
元々の運営者が上手に利益を上げられていたからといって、購入後も利益を上げ続けられるとは限りません。将来のことは完全に不透明であり、購入した途端に収益が下がる可能性も十分に考えられるでしょう。
運営者が変わっても更新などが適切に行え、読者や利用者が離れないブログやアフィリエイトサイトを運営し続けられるかどうかの見極めが難しい点がデメリットの一つといえるのではないでしょうか。
見極めが間違っていなかったとしても買い手に運営の能力がなければ、やはり収益の向上は見込めません。特に、個人で購入を検討している場合は、興味や能力がWebサイトに見合っているのかを十分に考慮する必要があります。
イメージや内容などの変更が難しい
Webサイトの購入後に、これまでの運営者とは異なるイメージや内容に刷新したいと考える人もいるのではないでしょうか。しかし、そのような作業は決して簡単ではありません。
「自分がやれば、もっと上手に運営できる」と考えていても、実際に取り組んでみるとよい結果には繋がらないケースも多々あります。イメージや方向性を変えることで、むしろ収益が落ち込んでしまう可能性が出てくるでしょう。
立ち上げや収益化が面倒だからという理由のみでWebサイトを購入すると、このような失敗に陥ることがあるので注意が必要です。
やりたいことが明確になっているのであれば、その方向性や嗜好、構成などにマッチしたWebサイトを探し購入することが求められます。
サイト売買の方法
個人がブログやアフィリエイトサイトを売買するには、どのような方法が考えられるのでしょうか。大きく分けて4つの方法があるので、それぞれ紹介していきます。
1. サイト売買のマッチングサービス
サイト売買のマッチングサービスは、ブログやアフィリエイトサイトを売りたい人がサービスを提供する業者のサイトにブログなどの情報を登録し、それらの情報に興味を持った買い手が交渉などの働きかけを行うというものです。
メリット
マッチングサービスのサイトに実際に売りに出されているブログやアフィリエイトサイトの詳細情報が並び、買い手がその中から自由に選んで連絡を取れる仕組みとなっています。
サイトの価格を売り手が自由に決定できるサービスも多々あります。
デメリット
個人でも利用できますが、ある程度の交渉術や見極めが必要になる点は頭に入れておいた方がよいでしょう。
提供しているのはあくまでもマッチングサービスであるため、両者の交渉などには深く干渉しません。ただ、サービスにより無料弁護士サポートが受けられますので、不安点は解消しながら契約を進めることもできます。
2. サイト売買の仲介業者
マッチングサービスと似ていますが、売り手と買い手の間に入り、契約や手続きにも大きく関わってくれるサイト売買専門の仲介業者もあります。
メリット
売りたいと考えている人の運営するブログなどをチェックし、希望も聞きながら適正な価格を設定してくれます。同時に買い手にも希望を聞きながら、双方の要望や条件などがマッチしていると考えればお互いを紹介し売買を進めていく点が特徴です。
単なるマッチングサービスと比較すると、売り手にとっても買い手にとってもトラブルを回避しやすくなるでしょう。
問題が発生しそうであれば事前に確認をしながら、交渉や契約が適切に行われるように取り計らってくれます。
デメリット
デメリットは、マッチングサービスよりも手数料が高くなる点です。同じ金額で売却するとした場合、売る側にとっては手元に入る金額が減ってしまうことになります。
安心安全な売買取引にお金を支払っていると考えるとよいのではないでしょうか。特に、サイト売買の初心者にはおすすめの方法です。
3. オークションサイト
ブログなどをオークションに出品し、買い手が欲しいと考えるWebサイトに入札して売買する方法もあります。
さまざまな商品を取り扱っているオークションサイトへ出品し買い手を探すことが可能です。
メリット
オークションサイトでの販売のメリットは、販売価格が上がりやすい点です。
通常のオークション同様、収益性や将来性が高いと判断されれば欲しい人が入札を繰り返すため、相場よりも価格が上がるケースがあります。
売る側にとっては大きなメリットとなるのではないでしょうか。
完全に個人で出品し落札者への対応まですべてを行う場合には、契約書などの作成も含め入念な準備が必要となります。これがクリアできるのであれば、利用価値の高いサイト売買方法となるはずです。
デメリット
しかし、このようなオークションサイトでは契約時などにトラブルになることがあるので注意しなければいけません。
サイト売買のマッチングサービスや仲介業者にオークションへの出品を委託することもできますが、通常のマッチングサービスの利用時よりも手数料が高くなるケースがあるので注意が必要です。
また、一定以上の収益性や集客性がなければ、そもそもオークションへの委託出品ができない場合があることも頭に入れておきましょう。
4. 個人間取引
個人的に売りに出す、あるいは売り手を探し売買まで行う方法もあります。
個人間取引は、下記の方法が考えられます。
- 友人や知人にブログやアフィリエイトサイトを譲渡する
- 知り合いを通じてWebサイトの購入者を紹介してもらう
- SNSなどで募集して売買を行う
自ら積極的にWebサイトを売りたいことをアピールする必要もあります。
メリット
マッチングサービスや仲介業者を利用しないため、手数料などはかかりません。価格設定や交渉なども自由に行えます。
ブログやアフィリエイトサイトの購入を検討している人は、気になるWebサイトの運営者に直接問い合わせてみましょう。提示金額によっては交渉に応じてくれる可能性が出てくるのではないでしょうか。
デメリット
ただし、完全な個人間の取引はトラブルに発展する可能性が否定できません。サイト売買の初心者にとっては少しハードルの高い方法となるでしょう。
個人間取引は売る側も買う側も自ら動く必要があるため、サイト売買に関する知識や情報をある程度集めてから取り掛かることをおすすめします。
サイト売買の流れ
サイト売買の流れや手順をみていきましょう。選ぶ売買方法により多少異なりますが、大まかには以下のような流れでサイト売買は行われます。
1. サイト売買サービスへの登録
ブログやアフィリエイトサイトを売りたい人の多くは、サイト売買専門のマッチングサービスや仲介業者サービスへと登録するのではないでしょうか。
特に、個人運営かつサイト売買未経験者は、この方法を選ぶことになるでしょう。この方法では、まず、売り手が運営するWebサイトや運営者自身の詳細な情報を売買サービスへと登録します。
ブログなどを買いたいと考えている人も、同様にサイト売買サービスへ登録しましょう。登録しなくても、ほとんどのサイト売買サービスでは売却案件の閲覧が可能ですが、IDを作成しておくと問い合わせの際などに便利です。
2. サイト売買サービス内での掲載や選別
サイト売買サービスによっては、登録後にブログやアフィリエイトサイトの審査が行われます。運営者に対するヒアリングを行っている業者もあるので、Webサイトの売却を検討している人は丁寧に応じ求められた情報を提供しましょう。
審査をクリアすると、登録したブログなどがサイト売買サービス提供会社のサイトに売却案件としてアップされ、買いたい人も閲覧可能となります。売り手は正しい情報が記載されているかを確認してください。
Webサイトの購入を検討している人はブログなどを検索・閲覧し、アップされた情報をもとにWebサイトを選別します。気になるブログなどがあれば問い合わせましょう。
3. 交渉
売り手は購入希望者が現れたら、買い手は購入したいブログやアフィリエイトサイトがあれば、お互いに交渉を行うことになります。
仲介業者を利用している場合は直接交渉ではなく、業者がお互いの要望などを聞きながら交渉を進めていくケースもあります。ただ、非常に需要な契約となるので、最終的には顔を合わせて契約した方が安心でしょう。
4. 売買成立
交渉がまとまれば、売買取引成立です。正式な書類を通じ契約を締結するなどします。
買い手は提示された金額を支払いましょう。売り手は入金を確認し、運営していたブログやアフィリエイトサイトを契約に基づいて譲渡します。
売買サービスを利用した場合、売り手は手数料を支払わなければいけません。同様に契約に基づいて手数料などの支払いを済ませてください。
売り手のポイントや注意点
ブログやアフィリエイトサイトを売りたい人がサイト売買を成功させる、あるいはトラブルなく取引を成立させるためのポイントや注意点をまとめます。紹介するポイントを踏まえながら売買戦略を立ててみましょう。
価値を高めてから売却する
ブログやアフィリエイトサイトは、売却のタイミングが非常に重要です。できる限り高額で売却したいのであれば、市場価値を高めてから売りに出さなければいけません。価値のピークを見極めることは簡単ではないでしょう。
しかし、手放す時期が早すぎると手に入れられるはずだった利益を逃すことに繋がります。
「早く手放したい」「今すぐにまとまったお金が必要だ」「価値が下がる前に売ってしまいたい」などの気持ちはあるでしょうが、そのWebサイトの価値を最大限に引き上げてから売却することが最重要ポイントとなることは間違いありません。
価値を高めるには
売却を視野に入れ始めてからも質の高いコンテンツをアップし、SNSなどでの集客も積極的に図りましょう。
このような取り組みをするだけでも集客数や収益は上がり、Webサイトの価値や価格が上昇する可能性が高まります。
月ごとの集客や収益が不安定な場合は、ある程度安定するまで待ってからの売却でも遅くはないのではないでしょうか。
過去の一定期間のトータル集客数などが同程度だったとしても、より安定性の高いブログや直近の伸び率がよいサイトの方が価値が高いと判断されやすいため、高額で取引される可能性が出てくるでしょう。
正しい情報を提示する
当然ですが、サイト売買サービスへの登録時や購入を検討している人との交渉時には、正しい情報を提示することが求められます。
少しでも価値を上げようと、虚偽のデータなどを提示してはいけません。売買契約成立後であっても、もし提示した情報やデータに誤りがあれば、契約解除になる可能性が高いでしょう。加えて、違約金や賠償金を請求される事態も考えられます。
また、信頼性の失墜により、今後ブログやアフィリエイトサイトの売買ができなくなる可能性があることも念頭に置いておいてください。
客観性のある資料を提示することで信頼・信用してもらいながら交渉や売買取引を行うことができます。
交渉プランを考えておく
売り手は、できる限り高い価格でブログやアフィリエイトサイトを買ってもらいたいと考えるでしょう。そのためには、適切な交渉を行う必要があります。
損をしないための交渉プランを入念に考えておくことが重要です。大切に育ててきたブログが、他者からみて必ずしも価値が高いものとは限りません。交渉プランを考える際には、客観的な視点も取り入れる必要があります。
そのうえで、交渉時には値切られたりマイナスの要素を指摘されたりなども想定しながら、価格設定や条件提示をすることが求められます。
売り手はなぜこの価格を提示しているのか、どこに価値や将来性があると考えているのかなどを客観的かつ合理的に主張できる準備をしておきましょう。サイト売買は相場よりも交渉により価格が決定することが少なくありません。
最終的には買い手が納得すれば売買は成立します。その点にフォーカスしながら交渉プランを考えておくと、売り手側が優位に交渉を進めていくことができ、満足のいくサイト売買を行うことができるはずです。
買い手のポイントや注意点
Webサイトを買いたいと考えている人が、サイト売買に臨む際のポイントや注意点もまとめます。安心して取引してもらうために売り手にとっても重要なポイントとなるため、ブログやアフィリエイトサイトの運営者もチェックしておきましょう。
サイト情報を正確に把握する
購入を希望しているブログやアフィリエイトサイトの情報を正確に把握することに努めてください。
口頭による説明や運営者自身の作成した資料などではなく、Webサイトのアナリティクスなど客観的かつ改ざんが不可能なデータをできる限り確認させてもらいましょう。
あるいは、個人運営のブログなどを購入する際にも、信頼できるサイト売買サービスを通じて選別や確認をすることが重要です。このようなサービスでは売却案件情報に虚偽がないか詳細なチェックをしているところが少なくありません。
そのうえで売却案件として公開しているのでサイト売買にはじめて取り組むのであれば、このような売買サービスを利用すると、より安心な取引が行えます。
購入目的を明確に
サイト情報をチェックする際には、購入する目的を明確にすることも求められます。
- ブログの方向性や内容、ジャンルに興味があるのか
- アフィリエイトサイトの収益性が魅力的なのか
などにより、詳細にチェックする項目は異なってくるでしょう。
自らブログなどを育てたい人が、すでに成熟したブログに手を出すことはあまり適切ではありません。
利益を上げることのみが目的であれば、小さなアフィリエイトサイトを購入してもあまり意味は見出せないのではないでしょうか。
目的を明確にしたうえでのサイト情報の把握・確認が、購入後の失敗の回避に繋がるはずです。
将来的な収益を分析・想定する
得られる具体的なサイト情報やデータは、あくまでも過去の収益やPV数、あるいはそれらの経緯でしかありません。そうした情報も重要ですが、買い手の多くは購入後のブログやアフィリエイトサイトが利益を生み出すことを期待しているはずです。
目的によっては興味のある分野で楽しく個人で運営できればよいと考える人もいます。しかし、将来の収益性に重点を置くのであれば、将来性を分析し購入後の売上や利益を想定しておくことも欠かせないでしょう。
社会から興味が薄れつつあるジャンルやテーマを取り扱うWebサイトであれば、現在は大きな収益を上げていても将来性があるとはいえません。サイト売買で失敗しないためには、長期的な視点での分析もしたうえで最終的に判断する必要があります。
コンテンツの所有権や著作権を確認する
購入を検討しているブログやアフィリエイトサイトのコンテンツやトップ画面で使用されている画像などの所有権や著作権が、必ずしもサイト運営者にあるとは限りません。
サイト運営者とは別の作成者やデザイナーなどが一時的に使用や記載を許可しているケースがあります。不適切な形で画像や文章を転載・引用しているケースもあるでしょう。
Webサイトを譲り受ける場合には、各コンテンツやデザインに関する画像などの権利の確認を必ず行ってください。
こうした権利関係の面倒な手続きやトラブルも、サイト売買サービスを利用することで回避が可能です。個人での購入を試みる場合には特に注意しつつ、入念な確認と手続きを怠らないようにしましょう。
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